無題

まぁあれですよ。

そもそも孤独について研究したいと思ったのは

孤独が人間の真実だと考えたからです。

寂しいという感情は孤独とは全く違います。

誰かがいてくれると期待するから

寂しいなんていえるのです。

安易に。

至極安易に。





私は研究者になれますか

なる資格もありませんか

それは許されないことですか

独りよがりですか

こんなことを考えて

個性なんて知らない

勝手に言っておけ

それで自己主張なんていう

満足が得られるのなら




凡人が

凡人だと思いたくないから

凡人の考えで

個性的だよねなんて言葉で

互いを慰めているこの世界

誰もが数のうちの一つに過ぎない

それも知っているのに





「私を見て

私ってすごいでしょう

ほらみんなとはこんなにも違う

そうでしょう

もっと見て

私は全然違うんだから」





一体なにが違うんだろう

私は数のうちの一つだ

何も違わない

普通に生きているだけの普通の人間

死んだって数字にしかならない使い捨て

主張すべきことは何も無い

平凡な人間





平凡でよかった

この世界に少し疲れただけ

ちょっと休めばきっとよくなるからさ

馬鹿みたいに口がものを喋っている

取らされるのではなく

自ら取るくそ間抜けなポーズ

考えすぎなんだよ

馬鹿みたいに振舞えばいいんだから

何も心配しなくていい

みんなもきっと馬鹿じゃない

見せないだけだそれを

泣き顔を笑顔で隠しているだけだ

私には知りようもない誰かの暗部

彼らの痛みは私の痛みではない

私の痛みは彼らの痛みではない

理解なんて言葉は要らない

誰も他人を理解することなんてできない

至って正常な思考

至って正常な

至って

至って正常な